皇室研究家が提言、愛子さまが天皇になるべき“5つの理由”「欠陥を抱えるルールを見直すべき」

「愛子さまの誕生日(12月1日)前後に掲載された新刊紹介記事へのコメントや意見では、好意的なものがほとんどでした。多くの方々が、やはり女性天皇の可能性を認めているように感じました」
そう話すのは、このほど発売された書籍『愛子さま 女性天皇への道』(講談社ビーシー)の担当編集者だ。
“皇室典範”は「時代錯誤」
折しも、国連の「女性差別撤廃委員会」が、「日本の皇位継承における男女平等を保障する必要がある」として、「皇室典範」の改正を日本政府に勧告したタイミング。皇室の重要事項を定めた法律が「皇室典範」だが、その中で皇位の継承は「男系男子」だけと定められている。
著者で皇室研究者の高森明勅さん(國學院大學講師)は、ジェンダー平等という世界的な価値観の中で、皇室存続への強い危機感を持っているという。
「皇位継承が男系男子と定められたのは、明治時代。それまでには10代8人の女性天皇もいたわけですので、時代錯誤としか思えないルールです。日本の未来を希望に満ちたものにするためには、古いルールを変更して、なるべく早く女性天皇を認めなければならない、と私は考えています」
国民から敬愛されている天皇、皇后両陛下には、健やかで聡明、しかも優美にして親しみにあふれる愛子さまというお子さまがいらっしゃる。にもかかわらず、これまでの皇位継承のルールではただ「女性だから」というだけの理由で、天皇になる可能性があらかじめ除外されている。
「かつてないほど狭く、窮屈」
高森さんが挙げる「愛子さまが天皇になるべき5つの理由」とは、
〈理由1〉女性天皇を排除する現在の皇位継承ルールでは、皇室そのものが存続できなくなる
〈理由2〉天皇は「国民統合の象徴」。その象徴に男性しかなれないルールは、いびつである
〈理由3〉天皇の後継者は、天皇との血縁が最も近く、おそばで感化・薫陶を受けた方がふさわしい
〈理由4〉天皇という地位は「国民の総意」に基づくべき。国民の気持ちを無視してよいのか
〈理由5〉「ジェンダー平等」は、現代における普遍的な価値観である
日本国の象徴であり日本国民統合の象徴という憲法上、最も大切な意味を持つ「天皇」という地位を継承する皇族が、誰もいなくなってしまうかもしれない、という可能性が現実に迫っているのだ。若い世代の皇族の中で、皇位継承資格を持つのは秋篠宮家の長男、悠仁さまだけだ。
「皇位継承のルールが歴史上かつてないほど狭く、窮屈になっている。それが原因で遠くない将来に、後継者を確保できなくなりそうな不安定な状態に陥っています。だから、欠陥を抱えるルールを見直して、安定的な皇位継承が可能になるルールづくりが欠かせません。そのうえで、天皇陛下の後継者は今の天皇陛下と最も血縁が近く、そのお気持ちや考え方をきちんと受け継いでいる人が誰よりもふさわしいでしょう」
と、高森さんは話し、こう締めくくった。
「天皇陛下の後継者になりえる皇族のうち、最も血縁が近い人はどなたか─? 改めて言うまでもなく、令和の皇室でただおひとりの皇女(天皇の娘)、敬宮愛子内親王殿下という答えになります」

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