NUMO幹部が「北方領土に核のごみの最終処分場を建設する」という提案に「一石三鳥四鳥」と発言した問題。先ほどから根室市内で説明会が始まり、NUMOが元島民らに直接謝罪しました。
高橋海斗記者)
「このあとNUMOの住民説明会が行われます。会場には根室市民が集まってきました。中には元島民の方の姿も見受けられます」
NUMOは午後6時から根室市内で説明会を開き「核のごみ」をめぐる一連の発言について元島民らに直接、謝罪しました。
NUMO植田昌俊理事)
「80年間北方領土問題は解決できず島に帰りたいと思っている皆さん、そういったところに思いをはせることができませんでした。北方領土において最終処分地をつくりたい、つくっていくとは毛頭思っていません。そこだけはしっかり申し上げたい。本当に申し訳ありませんでした」
根室市民)
「(根室は)北方四島の返還運動を最先端でやっているところ。本当に見下しているような形で発言されるのはがっかり」
この問題は今月23日、NUMOによる核のごみの最終処分場についての説明会で参加者が北方四島に最終処分場を建設することを提案。
これに対し経産省とNUMOの幹部は「魅力的な提案」「一石三鳥四鳥」などと発言していたものです。北方領土の元島民から怒りの声が上がりました。
歯舞群島勇留島出身 角鹿泰司さん)
「ただひたすら80年間この島を取り戻そうと頑張っている人たちの思いからするととても遺憾です。これだけは許すことができない」
NUMOの幹部は午後3時半すぎ、根室市役所を訪れ石垣雅敏市長と面会し、一連の発言について陳謝しました。
根室市 石垣雅敏市長)
「今回の発言は軽率であり、元島民の人に謝罪と説明をしてほしいと申し入れました」
また、武藤経産大臣も31日の会見でこの問題について釈明した上で、省内に指導をしたと述べました。
武藤経産大臣)
「全く配慮に欠ける軽率な発言だったと考えている。今後、このようなことがないよう細心の注意を払いながら丁寧な説明を徹底していく」