埼玉県八潮市の県道陥没事故は発生から6日目となった2日、穴の中に水がたまっているのが確認され、前日から中断されていたトラックの男性運転手の救出作業は再開されず、前日に造ったスロープ付近のがれきや土砂の撤去などが進められた。
消防による救出作業の中断は当初、2日午前9時までの予定だった。草加八潮消防局は、重機を入れるスロープ先端部近くで水が土砂から湧き出ているのが見つかり、崩落の危険性が高まったためと説明した。
県などは下水道管の下流部分に何らかの障害物が詰まり、下水が逆流してきた可能性があるとみている。今後、ドローンなどを使って管内部を調べる方針だ。
市などによると、穴から半径200メートルとしてきた「警戒区域」を同日、ガス漏れによる二次被害の危険が少なくなったとして半径50メートルに縮小した。一方、半径31・5メートルについては、崩落拡大の恐れがあるとして避難要請が出された。対象は住宅や工場など5棟という。
大野元裕知事は同日の危機対策会議で、「救出や復旧までさらなる時間を要する可能性が高い」と述べた。