岩手県大船渡市の山林火災は4日も延焼が続き、焼失面積は500ヘクタール広がり、市域の8%にあたる約2600ヘクタールに拡大した。避難者も増加し、市の人口の13%にあたる4105人が避難生活を送る。5日で発生から1週間となる中、不安な毎日を過ごす住民らの疲労が増している。
市によると、市内12か所の避難所には4日午後6時現在、1225人が身を寄せている。親戚宅やホテルなどにも2880人が滞在している。
約200人が避難する市立越喜来小に身を寄せて4日目という無職男性(69)は「慣れない生活でストレスがたまる」と話した。同小から2月28日に陸前高田市の宿泊施設に移った女性(67)は「民家が燃えている映像を見ると不安になる。家が無事かどうか分からない状況が一番つらい」と漏らした。
県によると、4日は午後2時半現在で自衛隊の大型ヘリコプターや岩手、宮城、福島各県の防災ヘリなど計19機が活動。地上からも消防が放水を続けた。
盛岡地方気象台によると、大船渡市付近では5日から6日にかけて雪や雨が降ると予想されている。