〈リアルな“貢ぎ履歴”と“経済的困窮”〉「8万円弱の給与を即日引き落とし。口座残高が442円に」女性ライバー“最上あい”を刺殺した高野健一容疑者(42)の通帳記録…動機と関連か【高田馬場・刺殺】

「貸した200万円以上のお金を返してもらえなかったから、犯行する決心をした」──3月11日午前、人気配信者“最上あい”こと佐藤愛里さん(22)が路上で刺殺された事件で、現行犯逮捕された高野健一容疑者(42)は、調べに対し動機をこのように話しているという。 ライブ配信中の女性が刺殺され、社会に大きな衝撃を与えているこの事件。高野容疑者が供述している「金銭トラブル」は、犯行動機の核心部分と言えるだろう。 NEWSポストセブン取材班は、宇都宮地方裁判所栃木支部で2023年12月の裁判記録を確認している。そこでは「被告・佐藤愛里」に対し、2514800円を「原告・高野健一」に返却するよう命じる判決が確認できた(過去記事)。またそれに加え、高野容疑者が自分の経済的能力を大きく超えた金銭を、佐藤さんに“貢いでいた”ことも克明に記されていた。
「427万円」の貯金額が「442円」に
裁判資料によると、高野容疑者が佐藤さんの配信を初めて見たのは2021年12月。以降、SNSなどで個人的に連絡を取り合う仲になり、2022年8月には佐藤さんが働く飲食店を高野容疑者が訪れ、初めて“リアル”で出会っている。程なくして、佐藤さんからの金銭を貸してほしいというたびたびの依頼に、高野容疑者が応えるようになっていく。 2022年11月某日の深夜には、下記のようなLINEのやりとりがなされている。 高野容疑者 〈寝落ちてた〉〈愛里生きてね〉
佐藤さん 〈高野いないと生きてけない〉
高野容疑者 〈うれしい〉〈オレも愛里なしじゃ生きてけない〉
佐藤さん 〈あいりのために〉〈いつもありがと〉〈だいすき〉 佐藤さんからの“愛の言葉”に応えるように、高野容疑者は複数の消費者金融から金を借りるなどしながら、佐藤さんの求めに応じ続けた。最終的には総額は250万円を超える額にのぼったが、2023年1月に佐藤さんから3万円が返済された後、彼女と連絡が取れなくなったことが裁判資料に記されていた。 その結果、高野容疑者は生活もままならないほどの金銭苦に陥ったようだ。
当時の金銭苦の証拠が、裁判所に提出されていた。高野容疑者は2023年8月、訴訟を起こす上で印紙代などの費用を支払う能力がない場合に利用できる「訴訟救助」の申立をするために、裁判所に銀行の預金通帳を提出して当時の資産状況を開示している。 これによると、2022年4月26日時点での預金残高は「4273103円」だった。しかしその約1年後となる2023年4月14日、残高は「442円」。1年で約427万という大金を使い果たしてしまったのだ。全国紙社会部記者が解説する。 「高野容疑者が佐藤さんに『貸した』としているのは約251万円ですが、その他にも高額の『投げ銭』をライブ配信上でしていたとみられています」
給与「77139円」をATMで即日引き落とし

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