くらやみ祭「粗暴行為」根絶へ罰則など明文化…府中・大国魂神社、「神輿渡御」乱入で昨年けが人

大国魂神社(東京都府中市)の例大祭「くらやみ祭」について、同神社は15日、粗暴行為の根絶に向けた注意事項と参加規定を設けたと明らかにした。
祭りの神事・行事の妨害や暴力団員と関係を持つことなどを禁じ、違反した団体・個人は、翌年以降の参加を禁止する罰則を設けた。
同神社によると、毎年5月5日夜に行われる「神輿渡御」で昨年、境内を順次出発した神輿のうち1基が一時、運行できなくなった。神輿とは無関係な団体の10~20人ほどが乱入して殴る、蹴るなどの暴力行為を繰り返し、けが人も出たという。
担ぎ手間のいさかいに便乗して乱入したとみられ、この神輿は約30分間、大鳥居前で運行を中断、順番通りの渡御が一時阻害された。
8基の神輿渡御は、祭りの最大の見所で、同神社は「例大祭の歴史に汚点を残した」と問題視。罰則付きの参加規定などを明文化するとともに、参加団体すべてに申請書と誓約書の提出を求めることにした。
同神社の猿渡昌盛宮司は「一部の粗暴な集団による妨害行為があったのは残念。祭りは明るく楽しいものでなければならないし、安全・安心のための方策として提示した」と話した。
くらやみ祭は4月30日の品川海上禊祓式で始まり、5月6日まで様々な神事・行事が行われる。

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