デヴィ夫人「12平和党」スピード解散の舞台裏 大きかった〝選挙の神様〟の急死

夏の参院選でデヴィ夫人ことデヴィ・スカルノ氏の擁立を進めていた「12(ワンニャン)平和党」が25日、解散を発表した。2月に結党したばかりで、スピード解散の真相は――。
代表を務めるデヴィ夫人はユーチューブで「人生の集大成として12平和党を設立し、国会で活動しなければならないと考えていたが、藤川晋之助さんのご逝去という予想のできない事態に加え、私自身の日本国籍への承認問題が未解決のまま現在に至っており、政党としての活動は残念ながらいったん終了することを決断した」と話した。
同党は犬猫の食用禁止を掲げ、〝選挙の神様〟と呼ばれた選挙プランナーの藤川氏が選対委員長を務めた。藤川氏は「最低でも2~3議席取れる」と意気込んだが、3月に急逝した。「いろんな人が党に集まっていた中で、藤川さんはまとめ役として、存在は大きかった。亡くなってしまい、いくつかのグループに分かれ、統制が取れなくなった」(党関係者)
さらにデヴィ夫人は2月、女性にグラスなどを投げつけた暴行容疑で今月になって、書類送検された。当初は今月中にも帰化申請が認められる見通しで動いていたというが、暗礁に乗り上げた。
容疑を否認しているデヴィ夫人は、書類送検や海外渡航すれば国外逃亡の恐れで拘束される可能性を聞き「国家権力の恐ろしさを感じている。参院選に出馬できないように帰化させないつもりでしょうか」とXにポストし、〝国策捜査〟だと批判していた。先行き不透明で、テコ入れ策も協議されたが、党のオーナーで共同代表を務める堀池宏氏とデヴィ氏の間にほころびが生じたという。
わずか3か月での解散劇だが、支援者や参院選に出馬意向を持つ候補者が多く集まり、動物愛護のワンイシューで一定の民意が得られることも分かった。
「デヴィ夫人は本気で国会議員になるつもりでした。デヴィ夫人や堀池氏はそれぞれで参院選に挑戦する道を模索するようだが、冷静になればまた一緒になって復活の可能性もある」(同)
デヴィ夫人は「動物愛護活動は一生の課題として、続けていく所存」と話した。参院選に候補者として出馬できるかは別として、何らかの形で関与することになりそうだ。

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