新潟民放で11億円の所得隠し指摘、関東信越国税局 CM外注巡り架空や水増しか

フジテレビ系列の「NST新潟総合テレビ」(新潟市)が、関東信越国税局から令和元~6年3月期で計約11億円の所得隠しを指摘されていたことが3日、関係者への取材で分かった。同国税局は、架空のCM制作費を計上するなど悪質性を認定。重加算税を含め法人税計約4億円を追徴課税したとみられる。
関係者によると、NSTはCM制作を巡り、複数の制作会社に外注費を支払い、経費として計上。実際にはCMを作っていなかったり、水増しをしたりすることで制作会社にキックバックさせ、広告会社への接待費などに充てる裏金として使っていたという。
同国税局は、こうした不正な経費計上による所得の圧縮が仮装、隠蔽を伴う悪質な所得隠しにあたるとみている。
NSTは昭和43年3月に設立され、同12月に放送を開始した。同社のホームページによると、令和7年3月期の売上高は60億406万円。同社は「一部見解の相違はあった」としつつ、修正申告した上で納付を済ませたとコメント。「コンプライアンスの徹底に努める」としている。

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