横田めぐみさんの父・滋さんの死去から5年、早紀江さん「私も会えるか分からない」…早期解決求める

北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(拉致当時13歳)の父親の滋さんが87歳で亡くなってから5日で5年となる。妻の早紀江さん(89)が3日、自宅のある川崎市内で報道陣の取材に応じ、「主人がいないさみしさと、解決できない悔しさでいっぱい」と心境を語った。
滋さんは1997年に結成された拉致被害者家族会の初代代表に就き、全国を回って問題の解決を訴えてきた。しかし、最愛の娘との再会は果たせなかった。
早紀江さんはこの日、滋さんが手料理を残さず食べて「おいしかった」と言ってくれたと振り返り「何でも話してくれて、とても優しい人だった」としのんだ。
拉致被害者を巡っては、2002年10月に5人が帰国したが、それ以降、1人の帰国も実現していない。早紀江さんは毎日、リビングに飾った滋さんの遺影に向かって、「いつまでたっても、何も動かないのよ」と語りかけているという。
今年2月には、有本恵子さん(同23歳)の父・明弘さんが96歳で亡くなり、親世代で健在なのは早紀江さんだけとなった。早紀江さんは「(めぐみさんに)私も会えるか分からない。政府にはもっと本気で取り組んでほしい」と訴えた。

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