プロ野球の優勝パレードをめぐり、兵庫県の斎藤元彦知事らが補助金を不必要に増額したとする刑事告発で、兵庫県警が斎藤知事らを書類送検したことが捜査関係者への取材でわかりました。
告発した市民グループは告発状で、片山安孝元副知事はおととしのプロ野球の優勝パレードで開催費用が不足したため、金融機関への補助金を不必要に増額しパレードの寄付にあてさせ、斎藤知事もそれを指示したと思われるとしています。
市民グループは去年10月斎藤知事と片山元副知事の2人を県に損害を与えた背任の疑いで刑事告発し、兵庫県警が1月に受理していました。
捜査関係者によりますと兵庫県警は13日、斎藤知事と片山元副知事を背任の疑いで書類送検したということです。
検察に起訴を求めるのかどうかといった、「処分意見」は明らかになっていません。
刑事告発した市民グループの世話人を務める丸尾牧県議は、「検察でしっかり捜査して真相を明らかにしていただきたい」とコメントしています。
斎藤知事らへの告発文書問題を調査した第三者委員会は3月、報告書で「パレード協賛金と補助金の間に、『キックバック』や『見返り』の関係は認められなかった」としていて、斎藤知事らも疑惑を否定しています。
13日、出張先の豊岡市で取材に応じた斎藤知事は改めて「適切、そして適法に対応しているという認識に変わりはありません」「今後、捜査協力(の要請)があれば、しっかりと協力していきたい」と話しました。
また、片山元副知事も「警察から事情を聴かれましたが、優勝パレードと信金への補助金には何ら関係ないと説明しており、これに対し警察から何ら指摘は無かったと認識しています」とコメントしています。