大阪・関西万博が開幕して2カ月が過ぎる中、海外パビリオンで唯一、一度も開館できていないネパール館について、同国のドゥルガ・バハドゥール・スベディ駐日大使は14日、「早ければ6月中、遅くとも7月上旬」に開館すると、産経新聞の単独インタビューに明らかにした。5月31日に開催できなかった同国のナショナルデーの代わりに、7月28日に「ネパールデー」を会場で開催することも表明した。
スベディ氏は、パビリオンの建設が止まったのは「事業を受注したネパールのマネジメント会社が財政難に陥ったことや、工事開始がそもそも遅かったこと」などが原因だったと説明。マネジメント会社から、日本の建設会社への資金支払いが滞ったとみられる。
スベディ氏によれば、ネパール側はマネジメント会社と覚書を結び直しており、同社から建設会社側への支払いもほぼ完了したという。内装工事が残っており、6月16日夜にも再開される。スベディ氏は「ネパールは小さいが文化、自然が豊かな国。開くのは最後だが、ベストのパビリオンになる」と訴えた。(黒川信雄)