高級外車のベンツが3台の車に衝突し、歩行者も巻き込まれました。基準値を超えるアルコールが検出されたベンツの運転手。「私は悪くありません」と容疑を否認しているということです。
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後ろのガラスが、ほぼなくなった軽自動車。軽自動車がぶつかったのでしょうか。歩道のポールは折れています。
26日午前11時前、神奈川県横浜市の交差点で「複数台の事故があり、ケガ人が複数いる」と通報がありました。
通報した人
「すごい聞いたことないような(音)ガシャーンっていう。ドシャーン、ガシャーン。倒れ込んでいる感じの人はいた」
軽自動車にぶつかったとみられるのが、歩道に乗り上げている車。高級外車ベンツです。フロントガラスにはひびが入り、あの象徴的なエンブレムは事故で落ちたのか、フロントには何もない丸い枠が残されています。
このベンツを運転していたのが、警察官に囲まれた白Tシャツの男、渡辺大樹容疑者(26)。過失運転致傷の疑いで、現行犯逮捕されました。渡辺容疑者の呼気からは、基準値を超えるアルコールが検出されたといいます。
ベンツの後方では、ポールが根こそぎ倒れ、土も歩道に散乱。事故の衝撃の強さがうかがい知れます。
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警察によると、事故を起こしたベンツが暴走し始めたのが、北側にある交差点です。
ベンツがいたのは交差点の右折レーン。その様子を捉えた防犯カメラの映像に映っていたのは、ベンツが一向に進む気配がないため、後続車は車線を変えてベンツを避けていく様子です。
ベンツが止まってから約3分。青の車がやってきて、さらに1分30秒ほどがたつと、待ちかねた運転手の女性が車を降り、ベンツの運転席の横へ。女性が窓ガラスをノックすると、ベンツは急発進。
右折せず直進し現場の交差点方面へ走り去った後、ベンツは反対車線にはみ出し、偶然現場にいた捜査車両、軽自動車、トラックの順番で衝突し、最後はポールにぶつかり静止したということです。
衝突された軽自動車を運転していた70歳の女性と、歩行者の75歳の女性、27歳の女性保育士のあわせて3人が軽傷だということです。
ケガをした保育士は当時、保育園児を連れて散歩していましたが、園児にはケガはありませんでした。
調べに対し渡辺容疑者は「私は悪くありません」などと、容疑を否認しているということです。
警察は酒気帯び運転の疑いも視野に、詳しい経緯を調べています。