北海道の泊原発3号機、安全審査「正式合格」…2027年再稼働へ地元同意得られるか焦点

再稼働を目指す北海道電力泊原子力発電所3号機(北海道)について、原子力規制委員会は30日、安全審査の合格を示す「審査書」を正式決定した。道内では次世代半導体工場などの進出が活発で、電力需要の増大が見込まれる。北電は2027年の早い時期の再稼働に向け、地元同意を得られるかなどが焦点となる。
泊3号機は09年に運転を開始した国内で最も新しい原発で、出力は91万2000キロ・ワット。全国の原発は東日本大震災後、厳格な安全対策を求める新規制基準を満たさなければ運転できなくなり、北電は13年に再稼働に向けた安全審査を申請した。しかし、原発敷地内に活断層がないことの証明に手間取るなどし、審査は最長の約12年に及んだ。
新規制基準に基づく審査の合格は、泊3号機で11原発18基目。うち東京電力柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)、日本原子力発電東海第二原発(茨城県)は地元同意を得られていない。
北電は審査中の1、2号機についても30年代前半の再稼働を目指している。
◆泊原子力発電所=加圧水型軽水炉3基を備えた北海道唯一の原発。1号機は1989年、2号機は91年、3号機は2009年に運転を開始し、出力は計207万キロ・ワット。北海道電力の電源構成は東日本大震災前の10年度、泊原発が全体の5割弱を占めていた。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする