【神戸女性刺殺】“確保の様子” 「男が叫んで、刑事が押さえていた」 現場から380キロ…東京・奥多摩で35歳男を逮捕

兵庫県神戸市のマンションで住人の片山恵さん(24)が刃物で刺され死亡した事件で、警察は22日午後、谷本将志容疑者(35)を殺人容疑で逮捕しました。
そして、22日午後、谷本容疑者は新神戸駅に到着しました。
逮捕されたのは現場から、およそ380キロ離れた東京・奥多摩町。
小口亜実記者
「近くに住む人によりますと、谷本容疑者とみられる男は、奥多摩駅から5キロほど離れた歩道で確保されたということです」
捜査関係者によりますと、兵庫県警から情報提供があり、警視庁の捜査員が身柄を確保したということです。
谷本容疑者とみられる男が確保される様子を目撃した人は――
“確保”の様子を目撃
「車庫の方から声がしたので見たら、刑事の方が何人かいて押さえてた。交通違反とか取り締まってるのかと思ったが、何を話してるかわからなかったが、男の人が叫んでて刑事が押さえていた」
「(Q.押さえてたのは?)4~5人だった。1人の刑事が手帳見せて、警察ですけどと。そのあとどんどん増えてきたので、車も何台も止まってきたのでいっぱいいました」
「全員だと結構いたと思いますね。車も3台4台くらいいたので。品川ナンバーだったので、ここらへんの人じゃないなと。(Q.警察から話は?)はじめは警察手帳見せられて、何も言ってなかったが、後から主人には、殺人犯取り押さえてるって言ってたみたい」
“確保”の様子を目撃
「(Q.確保された男の足取り)奥多摩駅から確保された人は歩いてきてるって聞いた。(Q.歩いてどれくらい?)奥多摩駅だいぶある。歩けば結構遠い。すごく遠いので1時間じゃつかないと思う」
都内で逮捕された谷本容疑者。神戸市内の警察署への移送のため、22日夜、捜査員に連れられ東京駅から新神戸駅に向かう最終の新幹線に乗り込みましたが、その際、うつむき気味だったということです。
移動中は通常の座席ではなく、連結部分にある個室に入っていたといい、個室の前では警察官が立ち、警戒にあたっていたといいます。
20日、兵庫県神戸市のマンションで住人の片山恵さん(24)が刃物で刺されて死亡した事件。警察によりますと、司法解剖の結果、片山さんの上半身には複数の刺し傷があり、中には、肺に達するものも。死因は失血死とされています。右手には身を守ろうと抵抗した際にできた傷も複数あったといいます。
そして徐々に明らかになったのが谷本容疑者の事件前後の行動です。事件が起きた日の夜、片山さんは仕事を終え職場から自宅マンションに向かっていました。南側の道路を歩いていた片山さん。すると、谷本容疑者があとをつけてきてそのままマンションまでたどり着いたといいます。
しかし、出入り口にはオートロックが。防犯カメラには、片山さんがカギを開けて中に入った直後、谷本容疑者が急いでついていく姿が映っていたということです。
捜査関係者によりますと、マンションの入り口にある防犯カメラには、谷本容疑者が刃物を持っている様子は映っておらず、犯行直前までカバンに隠し持っていた可能性があるということです。
午後7時22分。マンションの住人がモニター越しに谷本容疑者が片山さんを襲う姿を目撃。
住人よる通報
「エレベーター内で男が女性を羽交い締めにしている」
谷本容疑者は刃物を持っているように見えたといいます。
この通報があった直後、別の住人がマンションの3階から4階の間で、谷本容疑者によく似た人物とすれ違い、そのまま6階に向かって上がっていたところ、エレベーターの前で片山さんが血を流して倒れていたということです。
マンションの住人
「ベランダから外見ると警察とか消防・救急の方が来て、救急で運ばれてるとこだった。非常階段から下りたところが(6階の)エレベーターの前で、血の海という感じ」
エレベーターだけでなく、階段にも片山さんのものとみられる血痕が残っていたといいます。
マンションの住人
「畳一枚分くらいは(血だまりが)あって、片方の靴も落ちていた」
警察によりますと、わずか数分の犯行。その後、谷本容疑者はマンションのエントランスから北の方向に逃走したとみられています。北に50メートルほど進んだ先にある駐車場では――
布施奈々記者
「この駐車場で血のついた刃物が見つかったということです」
警察は血のついた刃物が犯行に使われた凶器の可能性もあるとみて捜査しています。
突然命を奪われた片山さん。片山さんと仕事上の付き合いがあったという男性に話を聞きました。
片山さんと仕事で関わった男性
「おいしいもの、お酒好きというのは聞いてたんで、神戸どこがご飯おいしいよっていう話まではしてました。(Q.仕事ぶりは?)仕事に関してはすごくストイックな方で。恨みを買うような人ではない。(Q.最後に会ったのは?)年明けくらいにお会いしたのが最後くらいで、変わった様子はないですし、特にいつも通りの雰囲気だった。仕事熱心で面白い方だったと思う。すごい残念です」
専門家は、今回の事件について――
元神奈川県警捜査一課長・鳴海達之氏
「反社会性が極めて強い犯行だと思う」
また、谷本容疑者は“現場周辺に土地勘があった”可能性を指摘します。
元神奈川県警捜査一課長・鳴海達之氏
「三宮の駅から(現場が)700~750メートルくらい離れているので、そんな所行くより、逃走するなら駅に近いところでいいし、逃げる時に地理がわからなければ逃げようがない。それ避けるために現場周辺を先に下見したことも考えられるが、全く知らない場所で、しかも駅から10分の所で犯行はちょっと考えにくい」
さらに、犯行は“計画的に行われたのではないか”と指摘。
元神奈川県警捜査一課長・鳴海達之氏
「刃物というもの自体を持って、誰かを傷つける意図はある。エレベーターの中で争っていながら、胸を何か所も刺す。それはもう殺意が当然あって。悪質なんてもんじゃない」
警察は谷本容疑者と片山さんの関係を含め事件の詳しい経緯について調べています。
(8月22日放送『news zero』より)

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