台風18号は午後にも猛烈な勢力へ 台風19号は動き遅く進路定まらず

9月22日(月)6時現在、台風18号(ラガサ)、台風19号(ノグリー)ともに非常に強い勢力となっています。
台風19号は発達のピークは過ぎたものの、台風18号は今日の午後にも猛烈な勢力になる予想です。

台風18号(ラガサ) 今後発達して猛烈な勢力に
▼台風18号 9月22日(月)6時
中心位置 フィリピンの東
大きさ階級 //
強さ階級 非常に強い
移動 西 20 km/h
中心気圧 925 hPa
最大風速 50 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 70 m/s
22日(月)6時現在、非常に強い勢力の台風18号はフィリピンの東を西に進んでいます。中心付近の最大風速が50m/sと発達を続けていて、今日の午後には猛烈な勢力になる予想です。
フィリピンと台湾の間を通過した後、24日(水)以降には非常に強い勢力で中国・華南にかなり近づくとみられます。
石垣島や宮古島は風と波の影響強まる
台風18号は直径900km近い大きな強風域を伴っているため、沖縄から離れて通っても風や波の影響が出るとみられます。
すでに石垣島で17.0m/sの最大瞬間風速を観測し、風が強まってきています。ピーク時は平均で15m/s前後、瞬間的には20m/s前後の強風が吹く予想です。波は5m以上のしけとなるため、海のレジャーは控えるようにしてください。
進路に近いフィリピン・ルソン島や台湾では23日(火)にかけて荒天が予想され、その後は中国・華南を中心に風雨が強まる見通しです。渡航の予定がある場合は最新の台風情報をご確認ください。
台風19号(ノグリー) 動きが遅くなる見込み
▼台風19号 9月22日(月)6時
中心位置 南鳥島近海
大きさ階級 //
強さ階級 非常に強い
移動 北 15 km/h
中心気圧 935 hPa
最大風速 50 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 70 m/s
台風19号は発達のピークを過ぎ、猛烈な勢力から非常に強い勢力に変わっています。今後はやや北上した後は動きが非常に遅くなる見込みです。上空を吹く強い西寄りの風、偏西風にはまだ乗ることができず、東西を高気圧に挟まれる形になるため、ほとんど停滞するとみられます。
予報円は非常に大きく予測の不確実性が高いことを示しています。ある程度北上すれば偏西風の影響を受けて、東に進路を変える見通しですが、それまでは動向に注意が必要です。
参考 世界各国の気象機関が計算した進路の数値シミュレーション結果
この図の細い線1本1本は、世界各国の気象機関が計算した数値シミュレーションの結果をあらわします。アンサンブル予報という手法による低気圧中心の計算結果で、初期値に意図的な誤差を与えることで予報の確実性などを検討する材料になります。
これらを比較すると、やや北上するところまでは揃っていますが、その後はコースにばらつきがあることがわかります。現時点では動きが遅くなった後に北から北東方面に進路を変えるものが多数となっていて、西寄りに計算するものは前日の予想よりは少なくなってきています。まだ予測の不確実性が大きい状況ではありますので、今後の予測に変化が発生する可能性もあります。
日がたつにつれて誤差は縮小する見込みですので、今後の情報にご注意ください。
9月は台風の上陸が最も多い時期
平年の台風発生数
台風発生数の平年値を見ると、9月の台風発生数の平年値は5.0個で、8月に次いで一年の中で2番目に台風の発生が多い時期です。一方、台風の上陸数の平年値では9月が最も多く、本土への接近数も最も多い時期となっています。
本州方面にとっては例年9月が台風シーズンのピークとなりますので、台風対策・大雨対策等を整えておくようにしてください。
台風の名前
北西太平洋や南シナ海で発生した台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風18号の「ラガサ(Ragasa)」はフィリピンが提案した名称で、動きを速めることを意味するタガログ語からとられています。この名前が使われるのは今回が初めてです。前回までは「ハギビス」が割り当てられていましたが、2019年台風19号(令和元年東日本台風)の被害を受けて引退となっていました。
台風19号の「ノグリー(Neoguri/)」は韓国が提案した名称で、朝鮮語でたぬきのことです。

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