東京都の小池百合子知事は28日、大阪市此花区の人工島・夢洲を訪れ、大阪・関西万博の会場を初めて視察した。サウジアラビア、クウェート、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)など親交のある湾岸諸国から招待を受け、約4時間にわたって各国のパビリオンや大屋根リングなどを回った。
視察後、取材に応じた小池知事は「各国が競い合いながら国のPRや日本とのつながりをプレゼンテーション(発表)していて大変興味深かった。一つひとつの展示が国内外を問わず様々な人々を引きつけて、結果的に多くの人が訪れる万博になった」と述べた。
知事は、アンドロイド研究者の石黒浩・大阪大教授がプロデュースしたテーマ館「いのちの未来」も訪れたほか、会場到着前には、岩谷産業の水素燃料電池船「まほろば」にも乗船した。
都は水素社会の実現を重点政策の一つに掲げており、小池知事は「まほろばは静かで乗り心地がよく、(水素の)充填のポイントも参考になった。水素について東京都も様々な実装実験を行うが、実験を超えて実際に使っていくというフェーズにある」と語った。