札幌市の繁華街ススキノのホテルで2023年、男性会社員=当時(62)=が女に殺害され、頭部を切断された事件で、女の母親で、死体遺棄と損壊のほう助罪に問われた田村浩子被告(62)の控訴審第1回公判が11日、札幌高裁(青沼潔裁判長)であった。弁護側は改めて無罪を主張し、検察側は控訴棄却を求めて結審。判決期日は来年2月19日に指定された。
控訴審で弁護側は、被告には死体遺棄、損壊のほう助についての故意が認められないなどと訴えた。検察側は、ほう助の故意を認めた一審札幌地裁判決に不合理な点はないと指摘した。
地裁は5月、ほう助罪の成立を認めた一方、事前に娘の瑠奈被告(31)=殺人罪などで起訴=の犯行に協力する意思はなかったなどとして、懲役1年2月、執行猶予3年を言い渡した。 [時事通信社]