神戸市中央区のマンションで8月、住人の女性(24)を刺殺したとして殺人容疑で逮捕された谷本将志容疑者(36)(鑑定留置中)について、兵庫県警は14日、事件の2日前から被害女性につきまとい行為を繰り返したとして、ストーカー規制法違反や邸宅侵入の容疑などで追送検した。谷本容疑者は容疑を認め、「好みのタイプの女性と思って後をつけた」と供述しているという。
捜査関係者によると、谷本容疑者は事件2日前の8月18日朝、同区のJR元町駅南側路上から女性の職場までつきまとった後、同日夕に職場を見張り、翌19日の朝と夕に職場付近をうろつき、見張った疑い。
さらに20日には、午後6時25分頃から職場付近で待ち伏せして女性の自宅マンションまで後をつけ、オートロックのドアをすり抜ける「共連れ」の手口で侵入し、エレベーターに乗り込んだ疑い。県警は複数の防犯カメラ映像などで裏付けたとしている。
谷本容疑者は20日夜、マンションのエレベーター内で女性の胸などをナイフで複数回刺して殺害したとして、22日に殺人容疑で逮捕された。女性との接点は確認されておらず、県警は、一方的に好意を抱くなどして狙ったとみている。
神戸地検は谷本容疑者を鑑定留置し、刑事責任能力の有無などを調べている。期間は12月8日まで。