消費税減税に課題多く、代替財源・レジ改修など論点整理…国民会議

政府と与野党による「社会保障国民会議」は28日、実務者会議を開き、食料品の消費税減税について論点を整理した。関係団体などへの聞き取りから、税率変更に伴うレジシステムの改修や各産業への影響などが課題として指摘されており、5月以降に具体的な対応策を議論する。
この日の会議では、〈1〉経済などへの影響〈2〉システム改修〈3〉事業者への影響――について、関係団体などへの聞き取り内容を集約した資料が示された。今後は三つの分野に分けて各党間で議論する方針で一致した。
経済への影響では、消費税が社会保障制度の重要な財源であり、税収の4割は地方自治体の収入になっている中、5兆円規模とされる代替財源の明確化が必要との意見が出ている。財源が具体化されなければ市場の懸念が強まり金利上昇を招くとの指摘もある。
原油高などを背景に原材料価格が上昇していることから、減税しても期待されるほど物価が下がらない可能性も指摘されている。海外の過去事例では、一時減税した場合の価格低下は限定的だったが、税率を戻した時の価格上昇は大きかったという。
レジの改修では、税率0%が想定されていないケースがあり、メーカーからは食料品の消費税率を0%にする場合、改修作業に「1年程度を要する」との意見が出された。1%に引き下げる場合は改修に3~6か月かかるとの見通しが示されたが、地方の中小事業者は改修が後回しにされるとの懸念が出ている。
一方、多くの農家は小規模事業者で現在は消費税の納付が免除されており、減税で販売時に受け取る税額分がなくなれば経営を圧迫する懸念がある。課税事業者に転換して申告すれば、仕入れ時に支払った税額は還付されるが、一定期間が空くため資金繰りが悪化する恐れがあるとして、支援措置を求める声が上がっている。
また、税率10%の外食は食料品との税率差が拡大するため、売り上げに影響が出るとして業界団体が減税に反発している。こうした産業界への対応策も今後検討する。
国民会議では6月中の中間とりまとめを目指している。実務者会議の議長を務める自民党の小野寺五典税制調査会長は会合後、「すでに各党が様々な意見を言っているが、集約をして一定の方向性に導いていければ」と述べた。

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