屋外で倒れていたケガ人が、駆けつけた救急隊員に「殺すぞ」などと脅迫し、暴行を加える事件がありました。救急隊員が暴力などを受けるケースは年々増加傾向にあります。
屋外に倒れていたケガ人は、現場に駆けつけた救急隊員に突然激高し、追いかけた上で脅迫の言葉を浴びせました。
ケガ人
「殺すぞ、ナイフで刺すぞ街を歩けなくさせるぞ」
ケガ人はその後、救急隊員に殴る蹴るの暴行も加えたということです。
東京消防庁はこうしたケースについて、「法的措置も辞さずき然と対応していく」としています。日本テレビ報道局・小栗泉特別解説委員が解説します。
東京消防庁管内では、ケガ人が救急隊員に暴力などを行うケースが過去5年間で107件起きていて、年々増加傾向にあるということです。
特に今年は、先月末までにすでに15件発生し、去年の同じ時期を上回るペースとなっています。
先月に起きたケースでは、暴行を受けた救急隊員が身につけていたヘルメットに血が付き、メガネはレンズが外れていました。この事件では、止めに入った他の救急隊員も暴行を受け、2人が救急搬送される事態となりました。
一方、暴行などを加えたケガ人は、その場で現行犯逮捕されました。東京消防庁はこうしたケースについて、「法的措置も辞さずき然と対応していく」としています。
救急活動が妨害されると、本来必要な人のところへ到着する時間が遅くなってしまう可能性も指摘されています。実際に先ほどのケースでは、当該の救急隊がおよそ5時間、救助活動ができなくなる影響が出ました。
必要な人に必要なタイミングで救助活動ができなくなるという意味では、緊急性がないのに救急車を呼ぶことも問題となっています。
この問題に対応するため、茨城県ではおととしから、救急車で搬送されても緊急性が認められなかった場合に一部の大病院で料金を徴収する取り組みを行っています。
この取り組みの開始後、県内の救急搬送件数は減少し、特に軽症などの救急搬送はおよそ2割減ったということです。茨城県は、これによって救急車の適正利用などに一定の効果があったとしています。
同様の取り組みは他の自治体にも広がっており、三重県松阪市がすでに導入しているほか、長崎市でも来月から導入する予定です。
「お金をとられるかもしれない」と救急車を呼ぶのを我慢した結果、重症化する事態は避けなければなりません。
もし救急車を呼ぶべきか迷った場合は、地域の「救急相談窓口」のほか、電話で「#7119」に相談することができます。
また、子どもの場合は、休日や夜間に判断に迷ったときに「#8000」のこども医療電話相談を利用できます。地域によって対応時間や曜日が変わるため、事前に確認しておくと安心です。
(6月17日放送『news zero』より)