文部科学省は16日、特定分野で突出した才能がある「ギフテッド」と呼ばれる児童生徒向けに、小中学校による特別の教育課程の編成を可能とする制度案を中央教育審議会の専門部会に示した。通常の学級指導を基本としつつ、必要に応じて学年を超えて高校や大学などでも学べるようにする。
ギフテッドの児童生徒は、授業レベルが合わずに苦痛を感じたり、周囲から孤立したりする傾向がある。学ぶ意欲や能力がありながら不登校になるケースも多い。文科省は、2030年度以降に実施される次期学習指導要領に先行して、特別な教育課程を編成できる制度を開始する方針だ。
対象となる児童生徒の選定には、知能指数などの画一的な基準は設けない。通常学級のカリキュラムでは十分に支援できない場合に、学校や教育委員会が心理検査や本人、保護者の意向などを踏まえて総合的に判断する。
小中学校と教育委員会など関係機関が連携して個別の指導計画を作成する。例えば、在籍学級の授業を一部免除した上で、「高校や大学の授業・講義を受講」「研究機関や民間のプログラムへの参加」などを想定している。文科省は、専門的な知見のある大学などによる相談支援体制の構築も後押ししていく。
文科省の担当者は、「日本では、才能があるが故の困難や支援の必要性が十分に認識されてこなかった。困難の軽減や才能を伸ばすことを支援し、社会全体の活力向上にもつなげたい」と話している。