【公選法違反の疑い】武部新農相が2024年衆院選で違法献金を受け取っていた

武部新農水大臣が衆院選の際、公共事業を受注している企業から献金を受け取っていたことが「週刊文春」の取材で分かった。公選法に違反する疑いがある。
国の公共事業を受注していたA社が…
恫喝音声やシャトルバス買収などの疑惑が次々と明らかになった簗和生前農水相の後任として起用された武部氏。だが、簗氏と同様、就任直後に公選法違反疑惑が発覚した形だ。
舞台となるのは2024年10月27日に投開票が行われた衆院選である。
武部氏が代表を務める「自由民主党北海道第十二選挙区支部」は、公示日に当たる同年10月15日に、選挙区内の紋別市にある海運会社「A」から30万円の企業献金を受け取っている。
公示日に合わせて献金していることを踏まえれば、来る衆院選に向けた寄附であることは明らかである。
創業70年を超えるA社は、武部氏の地元で、港湾工事用のクレーン船などの曳航や回航を担ってきた。
武部氏に献金した期間を含む2024年4月8日から同年12月6日にかけては、国交省の北海道開発局内にある網走港湾事務所から「港湾業務艇運航業務」を受注。つまり国の公共事業を請け負っていたのだ。
問題はここからだ。公選法では、「特定の寄附の禁止」として、国政選挙に際しては、「国と請負その他特別の利益を伴う契約の当事者である者は、寄附をしてはならない」旨を定めている。
つまり、国の公共事業を受注していたA社が、衆院選期間中に第十二支部に献金したことは、公選法違反に当たる疑いがあるのだ。
公選法に詳しい郷原信郎弁護士が指摘する。
「前後の時期に寄付はなく、当該選挙の公示日だけに寄付しており、選挙との関連性が強く疑われます。寄付先は政党支部ですが、この支部は同日、選挙資金を武部氏個人に支出しているほか、選挙に関連する費用の多くを支出しています。実質的にその選挙のための財布にもなっていたと思われます。公選法違反(特定寄付)の疑いが大きいと言えます」
返金するなど適切に対応いたします
同じく2024年の衆院選では、萩生田光一自民党幹事長代行が代表を務める政党支部が、国の事業を請け負った自動車整備会社から30万円の寄附を受けていたことが既に報じられている。報道後、萩生田氏側はメディアの取材に対し、「道義的観点から返金の上、収支報告書を訂正する」と回答した。
A社に質問状を送り事実関係を尋ねたが、「本件については武部新事務所が一括して対応する」として、回答はなかった。
果たして、武部氏はどう答えるのか。事務所に質問状を送ると、次のように回答した。
「当時、当該会社がご指摘の事業を受けた事実は承知しておりませんでした。事実を確認の上、返金するなど適切に対応いたします」
10月21日(水)正午に配信する「週刊文春 電子版」及び、22日(木)発売の「週刊文春」では、武部氏を巡る別の公選法違反疑惑についても詳報する。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2026年10月29日号)

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