東京・歌舞伎町の「トー横」と呼ばれる地域の周辺で、医薬品販売の許可なく市販のせき止め薬を販売したとして、警視庁少年育成課は5日までに、医薬品医療機器法違反(無許可販売)容疑で、高校生の少女(16)=東京都三鷹市=を逮捕した。容疑を認め、「何人かのトー横の友達に市販薬を売った」と話しているという。
「トー横」周辺では「嫌なことを忘れたい」などという理由で、薬を過剰摂取する若者が問題となっている。同課には1~11月、薬の過剰摂取に関する保護者らからの相談が23件寄せられていた。
同課によると、少女はせき止め薬を市販の半額程度の値段で販売。薬は万引きで入手したとみられ、少女の関係先から約1000錠が押収された。少女は普段、処方薬の過剰摂取を繰り返しており、「処方薬を買う金が欲しかった」などと話しているという。
逮捕容疑は9月21日、東京都新宿区のホテルで知り合いの高校生の少女(16)にせき止め薬を許可なく販売した疑い。
購入した少女がこの薬を過剰摂取し、同庁新宿署に保護されたことから発覚した。
同課はせき止め薬を無許可で販売したとして、11月に16~22歳の男女4人を逮捕している。
[時事通信社]