絵本「雑草のくらし あき地の五年間」など、丹念に自然観察した作品で知られる絵本作家の甲斐信枝(かい・のぶえ)さんが11月30日午後5時11分、老衰のため京都市の病院で死去した。93歳。広島県出身。葬儀は近親者のみで行った。喪主は弟誠三(せいぞう)さん。
1970年に第1作の紙芝居「もんしろちょうとからすあげは」を出版。昆虫や草花など小さな生き物の営みに迫る科学絵本を多数手がけた。
京都・比叡山の麓で、5年かけて空き地の変化を見つめた代表作「雑草のくらし―」は絵本にっぽん賞を受賞。「ちいさなかえるくん」「たんぽぽ」など作品多数。