警視庁に身柄を確保された桐島聡容疑者(70)とみられる男が、けさ、入院先の病院で死亡しました。連続企業爆破事件の被害者家族は「生きて話してもらいたかった」と話しています。病院前から報告です。
「桐島聡です」と名乗り出た男の入院先となっていた、神奈川県鎌倉市の病院です。
死亡の一報をうけて報道陣は緊張が走りましたけれども、きょう一日、病院の前で様子を見ていて、関係者や捜査員が忙しく出入りしているという様子はまだ、こちらからは確認できていません。
警視庁は、入院している男が「連続企業爆破事件」で指名手配されている過激派「東アジア反日武装戦線」のメンバー・桐島聡容疑者とみてDNA型の鑑定を進めていますが、この男の死亡が午前7時33分に確認されたことが捜査関係者への取材で分かりました。病死だということです。
男は末期の胃がんを患い、1年ほど前から治療中でしたが、今月中旬、体調が悪化し病院に運ばれ、「内田洋」の名前で入院していました。桐島容疑者とみられる男が死亡したことを受け、「連続企業爆破事件」の被害者家族がJNNの取材に応じました。
「連続企業爆破事件」で夫が負傷した女性「罪の意識が出てきて本音を語られたのか、自己満足か私は分かりませんけれど、もうちょっと長く生きて、自分の言葉で事実を話していただいて、罪を償っていただいたら良かったと思います」
捜査関係者などによりますと、男は「内田洋」として数十年間にわたり、藤沢市内の工務店で働きながら潜伏していたとみられています。
警視庁は今後、潜伏を支援する人がいた可能性もあるとみて捜査するとともに、桐島容疑者と特定された場合、容疑者死亡のまま書類送検する方針です。