紅麹サプリ問題は飲食料品メーカー約1800社に影響 消費者「赤い食べ物は全部疑わしい」

厚生労働省は1日、小林製薬の「紅麹」を含むサプリメント「紅麹コレステヘルプ」に関する健康被害の入院者が、3月31日時点で157人になったと明らかにした。同社から報告を受けたもの。同社に寄せられた相談件数は約2万2000件となった。
3月30日と31日に実施した大阪工場(大阪市、昨年12月に老朽化が原因で閉鎖)への立ち入り検査では製造工程や記録などを確認した。
小林製薬の紅麹原料が使用されているサプリや食品は膨大だ。帝国データバンクによると、「小林製薬が直接紅麹原料を卸している52事業者および同企業から小林製薬の紅麹原料を入手している企業173事業者」から製品等を仕入れている企業を調べたところ、約1800社の飲食料品メーカーに及ぶことが分かっている。
小林製薬の紅麹原料は、各メーカーのパン、菓子類、麺類、タレ、みそ、穀物類、ドリンク、サプリメントに使用されている。
消費者からは「赤い食べ物は全部疑わしい。何でわざわざ色を付けているんだ」「赤いモノは食べられない」と怒りの声が上がっている。
各食品メーカーが「一部商品に紅麹色素を使用していますが、小林製薬の紅麹原料が使用されていないことを確認しております」などと発表している。
健康被害の原因としては、青カビ由来の「プベルル酸」が原因となった可能性が浮上している。
医療関係者は「医師でもプベルル酸についての健康被害はあまり聞いたことがないようで、海外の論文を調べているところです。毒性が強いので使われてこなかったからです。紅麹からプベルル酸ができるわけでなく、外から混入したとみられます。プベルル酸は特殊な状況で手の込んだ工程を経ないと生成できないようで、自然発生したのか疑問に思う医師もいるようです」と指摘している。

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