「最終的には国民が判断」。自民党の派閥の裏金事件をめぐる岸田総理の発言が、波紋を広げています。国会会期末に衆議院を解散するのではないかとの観測が浮上していますが、総理の思惑とは。
日本時間のけさ早く、日米首脳会談などのため、訪問先のワシントンに到着した岸田総理。ただ、国内では派閥の裏金事件をめぐり、永田町が揺れています。発端となったのは、岸田総理自身の処分をめぐる発言です。
岸田総理「最終的には国民の皆さん、そして党員の皆さんにご判断をいただく立場にあると考えています」
この発言に野党は…
立憲民主党 泉健太代表「自民党総裁選で決着がつくのか、それとも総選挙で決着がつくのかということの2つしか、岸田総理を処分する方法はないという総理の発言だったと」
9月の総裁選を乗り切るため、岸田総理が国会会期末を迎える6月に衆議院を解散するのではないかとの観測が出ているのです。
総理周辺「(国民は)6月の定額減税でも、賃上げの大きな実感を得られると思う」
ただ、与党・公明党の山口代表は…
公明党 山口那津男代表「やはり、(国民の)信頼を回復することをしっかり進めていくことが当面重要」
早期の解散に慎重な姿勢を示しました。
自民党内からも…
自民党中堅議員「今、選挙をしたら大惨敗する。そうしたら岸田総理の責任問題だよ」
岸田総理の最側近である木原幹事長代理はきのう、総理の発言について「政治資金規正法の改正をやり抜く決意の表れだ」と強調しましたが、与党幹部は…
与党幹部「岸田総理には、6月解散を匂わせる意図はあったと思うよ」
9年ぶりとなる国賓待遇でのアメリカ訪問となった岸田総理。外交で局面を打開し、支持率の回復に繋げたいとの思惑が見え隠れしますが、道のりは険しいままです。