千葉県銚子市の銚子電鉄で3月末、線路沿いの表示板などが勝手に抜き取られた。新導入車両の営業運転を始めて間もない時期にあたり、同社は「撮り鉄」と呼ばれる鉄道ファンの行為の可能性が高いとみている。運行に支障が出る恐れもあり、千葉県警銚子署に通報するとともに、ホームページ(HP)などでマナーの順守を呼びかけている。
同社によると、被害に遭ったのは線路沿いに設置された表示板「キロポスト」(距離標)や、敷地内への立ち入りを禁止する警告看板。3月31日、海鹿島―君ヶ浜駅間で判明した。
起点からの距離を示すキロポストは、抜き取られたうえに、近くの畑に捨てられていた。立ち入り禁止の看板は本来、キロポストから約10メートル離れた場所に設置されていたが、5メートルほど移されていた。
新導入車両の運転は3月下旬に始まり、沿線には3月31日、40~50人の鉄道ファンが撮影のために訪れていた。被害が見つかったのは、同日朝に新導入車両が通過した後だった。現場は撮影ポイントだといい、同社は撮影に邪魔と感じた鉄道ファンが、抜き取ったとみている。