「奈良のシカ」の保護をめぐって、獣医師が要望書を提出しました。
「奈良のシカ」のうち、事故でけがをしたシカなどは、「鹿苑」という施設内で保護されています。
鹿苑を運営する「奈良の鹿愛護会」の丸子理恵・獣医師は、シカの治療や検査が愛護会の幹部の妨害によって中断を余儀なくされていると主張。
具体的には、骨折したシカの脚につける新たな治療装具の作製には「県の承認が必要」と指示されたとして、「適切な治療ができない」と訴えています。
一方の愛護会側は、業務の必要性を第三者に吟味してもらっているとし、「治療に支障は出ていない」と述べました。
愛護会は去年11月、シカのえさが不十分など、飼育状況が不適切だとして、行政指導を受けています。