人工関節などに使う金属製のインプラントを多く使うよう便宜を図った見返りに、賄賂を受け取ったとして東京労災病院の医師の男が逮捕されました。
収賄の疑いで逮捕されたのは東京・大田区の東京労災病院の整形外科副部長で医師の浅沼雄太容疑者です。また、贈賄の疑いで新宿区の医療機器メーカー「HOYA Technosurgical」の前営業部長の小野田大容疑者、加藤高彰容疑者も逮捕されました。
警視庁によりますと浅沼容疑者は2022年、HOYA製の人工関節などに使う金属製のインプラントを多く使用するなどの便宜を図った見返りに複数回にわけておよそ50万円を受け取った疑いがもたれています。
3人はHOYA製の機器を手術で使うたびにポイントがたまる仕組みにして、1ポイント1万円として浅沼容疑者の私的な飲食代などをHOYA側が支払っていたということです。警視庁は癒着の実態を詳しく調べています。
東京労災病院は厚生労働省が所管する独立行政法人・労働者健康安全機構が運営していて、東京労災病院の職員は公務員とみなされます。
医師の逮捕を受けて、東京労災病院は「このような事態が起きたことを厳粛に受けとめ、再発防止に努めてまいります。逮捕された職員に対しては事実関係を踏まえ、厳正に対処します」とコメントしています。