車いすの体験乗船拒否を通知 東京港イベント、指摘受け撤回

東京港の開港記念日を祝い5月中旬に開かれるイベント「第75回東京みなと祭」を巡り、東京都や港湾関係事業者などで構成する主催者の協議会が、水上タクシーの体験乗船会で車いす利用者の参加を断る通知を申し込んだ当選者に出していたことが2日、都や協議会への取材で分かった。
障害者差別解消法は、希望に合わせて困り事に対応する「合理的配慮」の提供を事業者に義務付けており、当選者側から指摘を受け、車いす利用者も参加できるよう方針転換した。協議会の担当者は「認識不足だった。希望者は乗船できるよう配慮したいので相談してほしい」としている。
協議会によると、水上タクシーの体験乗船会は5月18、19日、2隻で計20便運航、東京湾を約45分間周遊し定員は各8人を予定する。事前にインターネットで参加の申し込みを受け付け、抽選した。
協議会は4月下旬、当選者に電話やメールで「設備の面とスペースの都合で車いすの方の乗船をお断りしている」と通知。当選者側から「障害者差別解消法の趣旨に反するのではないか」と指摘があった。

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