靖国神社(東京都千代田区)の石柱に落書きが見つかった事件で、石柱へ放尿するしぐさをし、赤いスプレーで落書きをする様子を撮影した動画をネット上に投稿した疑いのある中国籍の男が、すでに日本から出国していたことが分かった。男は出国直前に落書きをしており、警視庁公安部は計画的な犯行とみて捜査している。「許せない。日本がなめられている」と憤るのは、高須クリニックの高須克弥院長(79)だ。犯人の確保に1000万円の賞金を出すと表明した高須氏は夕刊フジの取材に、岸田文雄政権の弱腰な対中姿勢についても批判した。
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「本来は自衛隊が守るべき場所」
捜査関係者によると、男は5月31日午後9時55分から同10時までの間に落書きをしたとみられ、その直後の6月1日未明の便で出国した。男は中国・上海在住とみられている。赤いスプレーで英語で「Toilet」と書く様子は、中国の動画投稿アプリ「小紅書(レッド)」に投稿された。撮影役も一緒に出国したことが確認された。
同神社のこま犬には中国語で「世界人民は団結しよう」「ただしおまえらは含まない」という趣旨の張り紙も見つかった。
高須氏は「中国でものすごい反日教育が行われてきた結果だ。靖国神社をまるで原爆を製造した施設でもあるかのように教えてきた」と感情を抑えながらそう口にした。
高須氏は2日、自身のXに「魂が汚辱された」とつづり、男の身柄を確保すれば、それが外国であっても「賞金1000万円」を渡すと宣言した。その後、ネット上には犯人とみられる男に関する情報が続々と寄せられた。
中国外務省の毛寧副報道局長は3日の記者会見で「外国で現地の法律・法規を順守し、理性的に(自分の考えを)訴えるよう改めて国民に促したい」と語った。だが、「靖国神社は日本の軍国主義による侵略戦争発動の象徴だ」と、男の行動を正当化するかのような発言をした。
過去にも繰り返し反日活動家の標的となってきた靖国神社だが、防ぐ方法は「簡単だ」と高須氏は言い切る。
「現行犯なら民間人であっても私人逮捕すべき行為」
「一罰百戒で、宗教施設でこういうことをしたらこういう目に遭うのだということを記憶に刻み付けてやればいい。もしイスラム圏のモスクでその場を辱める行為を行ったら、ただでは出て来られないだろう。米国のアーリントン国立墓地だって米軍の衛兵が交代で守っている。靖国神社も本来は自衛隊が守るべき場所だ。今回のような現行犯を目撃したら、民間人であっても身をていして私人逮捕すべき行為だ」