夏の風物詩である『花火大会』が、人件費や原材料費の高騰などのさまざまな事情から、全国的に縮小や中止が相次いでいます。こうしたなか、新潟県出雲崎町では、地域の宝を未来へとつなげる“新たな支援”の輪が広がっています。
出雲崎町で毎年8月15日に開かれる『出雲崎町船まつり』。海を舞台に打ち上げられる大花火大会は、1952年から続く地域の誇りです。
ただこの花火大会の開催にあたり、町はいま困った事情を抱えているといいます。
【出雲崎町 産業観光課 小黒修 課長補佐】「人件費もそうですけど、花火の値段も毎年上がっていますし…。花火の代金は全部寄付金で賄っていて、町民からも寄付いただいているんですが、人口減少の中でその額が減ったり、また協賛企業も減ったりというところで、なかなか近年開催に苦慮しているところです」
船まつりでは、会場の警備や設営にかかる200万円ほどを出雲崎町が負担していますが、その経費は年々値上がりしています。一方で、花火の打ち上げに寄せられる寄付金は減っています。
【町民の声】「花火大会はあったほうがみんな楽しいし、気分も晴れて町に活気があふれるので、いいと思います」「子どもたちも大人もすごく楽しいイベントなので、船まつりがずっと残っていってほしいなと思います」
こうした中、出雲崎町はあるプロジェクトに参加することを決めました。花火大会の継承に役立ててもらおうとキリンビールが企画した『晴れ風ACTION』です。
今年発売されたビール・晴れ風を購入すると、地元で長年続く花火大会がこれからも継続できるように売り上げの一部が自治体に寄付される仕組みで、専用サイトから応援したい自治体を選んで寄付することも可能。
出雲崎町船まつりでは、寄せられた寄付金を花火の購入や会場の警備費用に充てるということです。
【出雲崎町 産業観光課 小黒修 課長補佐】「花火大会で出雲崎を見てもらって、出雲崎をまた愛してもらって、子や孫の代まで続けて皆さんの拠り所になってくれればなと思います」
『出雲崎町船まつり』は、8月15日の木曜日に開かれます。