公明党・山口代表、続投判断どうなる…自民総裁選直後に衆院解散なら安定感に期待の声

公明党が9月の自民党総裁選の行方と新たな首相(総裁)の衆院解散戦略を注視している。山口代表の秋以降の続投判断に関わるためで、総裁選直後の解散・総選挙なら山口氏続投を望む声が公明内で強まりそうだ。首相の世代交代が進めば、公明でも「党の顔」刷新を求める声が出る可能性がある。
山口氏は15日、終戦の日に合わせた恒例の街頭演説会を東京都内で開き、来年の戦後80年に向けて「新たに平和のビジョンを策定したい」と力を込めた。
代表8期目で在任が15年近い山口氏は、秋に任期満了を迎える。総裁選後の9月末に予定する公明党大会が続投判断の節目となるが、岸田首相(自民総裁)の突然の退陣表明により、公明内では山口氏の続投を求める声が出ている。
新首相が選ばれて刷新感が出れば早期解散に踏み切るとの観測が与党内で強まっているためで、「党の顔」として抜群の知名度を誇り、安定感のある山口氏への期待感が背景にある。
公明幹部の一人は「山口氏は衆院選の陣頭指揮をとる必要が出てきた。交代はますます難しくなった」と語る。代表交代の場合、選挙が間近になるというだけでなく、新代表の手腕が未知数という事情もある。
一方、山口氏は72歳で、世代交代の必要性も指摘されてきた。自民総裁選では若手・中堅議員も立候補に意欲を示しており、公明関係者は「清新な総裁が誕生すれば必ず比較される」として、総裁選の情勢次第では代表交代の機運が出てくるとの見方を示す。
山口氏はこれまで「無責任に放り投げることは考えていない」と続投を強く示唆する一方、7月の外遊時には「(党大会で)任期が終わることを基本に考える」と述べて交代の可能性もにおわせている。
首相の退陣表明後の14日は記者団に「熟慮を重ねた上で結論を出したい」と述べるにとどめており、当面は世論の反応なども踏まえて慎重に見極める構えだ。

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