室町時代から江戸時代にかけて朝鮮王朝が派遣した外交使節団で、国王の国書を日本の徳川将軍らに渡すなどの役割を担った「朝鮮通信使」の復元船が、山口県下関市へ来航した。朝鮮通信使船の来航としては1764年以来260年ぶり。
復元船は全長34メートル、幅9.3メートル、総トン数149トンの木造船。朝鮮通信使が持つ平和的な意味を国内外へアピールしようと、韓国の国立海洋遺産研究所が過去の資料を参考に2018年に建造したという。
下関市で毎年夏に開催される「馬関まつり」では04年以降、釜山市との文化交流の一環として、朝鮮通信使の行列を再現しており、今年は復元船の一般公開もある。研究所の洪淳在・学芸研究士は「復元船によって両国の交流が深まることを祈る」と語った。
[時事通信社]