今日8月29日(木)は台風10号が鹿児島県に上陸し、九州各地で大雨となりました。河川の氾濫や低地の浸水、道路冠水などが相次いで発生しています。明日にかけても厳重な警戒が必要です。また、台風10号から離れた太平洋側の地域を中心に局地的な激しい雨となっています。
72時間雨量が800mmを超えた所も
台風の中心付近やスパイラルバンドと呼ばれる腕状の雨雲の直下では非常に激しい雨が降っています。今日17時までに、宮崎県美郷町のアメダス神門(みかど)では、72時間降水量が826.0mmを記録しています。この大雨により、九州各地で河川の氾濫や道路冠水が発生しました。台風の動きが遅く、九州では明日にかけても激しい雨が続く見込みです。これまでの雨で土壌水分量が多くなっているため、土砂災害や河川の氾濫に厳重な警戒が必要です。風向きの変化によって雨の強いエリアは移動するため、今日それほどの大雨でなかった場所でも油断できません。
中国・四国から関東にかけても激しい雨のおそれ
台風10号から離れた地域でも、周辺をまわる湿った空気が流れ込み、太平洋側の地域を中心に朝から局地的に激しい雨となっています。昼頃には、三重県津市で1時間に73.5mmの非常に激しい雨を観測しています。高知県や徳島県、三重県では24時間雨量が200mmを超えている所もあります。
この後も中国・四国や近畿、東海の広い範囲で雨が降る見込みです。また、関東も今夜からは雨が強くなってきます。特に台風周辺の湿った南東風が山にぶつかる四国太平洋側や紀伊半島、静岡県を中心に非常に激しい雨や大雨となるおそれがあります。台風の動きが遅く、激しい雨が長引く心配もあります。週末にかけても西日本や東日本の広い範囲で、土砂災害や河川の増水に警戒してください。
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)