〈政治家を志した元女子アナが転落死〉「誹謗中傷とデマに悩んでいた」慶応ミスコン出身、外資系コンサルにも勤務、華々しい経歴も衆院補選の公認が一転取り消しに

今年4月に行なわれた衆議院東京15区の補欠選挙で国民民主党の公認候補として内定し、その後、内定が取り消された高橋茉莉さんが、今月4日午後9時半ごろ、東京・千代田区西神田の自宅マンションの1階敷地内で倒れているのが見つかった。高橋さんは病院へ搬送されたが、その後、死亡が確認された。現場の状況などから自殺とみられている。〈訃報〉ミスコン出場、女子アナ、キャリアウーマン…キラキラと華やかだった当時の高橋さんと、出馬の内定、取り消しを受けた際の高橋さんのSNS
ミスコン、女子アナ、外資系企業勤務と華やかな経歴
高橋茉莉さんといえば、公職選挙法違反の罪で有罪となった柿沢未途被告の辞職に伴う衆議院・東京15区の補選に、国民民主党公認の新人として立候補する予定だった。
慶應義塾大学在学中にミス慶應、ミス日本に出場。卒業後はアナウンサーとして3年活動したあと、外資系ITコンサルティング会社に3年勤務するなど、華やかな経歴が目立つ。当時の高橋さんのSNSを見ると、白いドレスを身にまとった高橋さんが高級ブランデーを抱えている写真や、大量のシャンパンに囲まれた姿、プラダなどのハイブランドの服をモデル風に着こなす姿が確認できる。「港区女子として西麻布や六本木でもキラキラと輝いていた」と当時を知る友人は語る。
そんな高橋さんは、2024年2月に国民民主党の公認候補として選挙に出馬することになった。だが、そのあとは、XなどSNS上で「高橋さんが生活保護を受給しながらラウンジ勤務をしていた」とバッシングを受け、不正受給にあたる可能性があると指摘する声がネットを中心に広がっていった。そして、高橋さんの出馬には暗雲が立ち込めることとなった。
「国民民主党から、『立候補を断念しろ』と言われ、涙を飲んで引き下がることに致しました。理由は、ラウンジで働いていた過去があるからです」と自身のSNSで述べていた。だが、国民民主党側は「ラウンジ勤務の過去が公認取り消しの理由ではない」と、高橋氏の主張を真っ向から否定。ある国民民主党関係者は「党としては看過できない過去の法令違反が浮上したため公認を取り消した次第です」と話す。
一連の騒動を経て、高橋さんは4月、自身のInstagramで次のように反論していた。〈生活保護を受給していたことについては、私自身が生活保護の受給主体となっていたわけではなく、私が中学生であった当時、私の家族が生活保護を受給していた過去があります。私自身は、生活保護を受給したことはございません>
「心身ともに療養が必要な生活を送っています」
国民民主党は具体的な法令違反について明らかにしなかったものの、真剣に政界進出を考えていた高橋さんにとっては、“挫折”の一つだったのだろう。
自身のInstagramでは、心身の不調について赤裸々に綴っていた。〈アナウンサーをしていたころから、持ち前の明るさに自信を持っていた私ではありますが、一連の出来事が原因となり、2度にわたる自殺未遂の末、現在も心身ともに療養が必要な生活を送っています〉関係者によると高橋さんは今年2月下旬にも自宅でリストカットする自殺未遂、3月下旬には実家で薬を大量服用するなどの自殺未遂を起こしていたという。
高橋さんの大学時代からの友人は肩を落とした。「慶應大学時代も学園祭の実行委員を務めたり、ミスコンに出場したりと意識の高い子でした。ラウンジにも顔を出してましたけど、明るくいい子でした。悪いことをしているイメージはないです。周囲も港区女子でミーハーだから海外でハメを外すこともあったようですが、ルールは守るし人に恨まれることはしてないですよ」
しかし近年、追い討ちをかけるように、高橋さんは新たな悩みの種ができたという。友人が続ける。「3月に人気タレントとの恋愛スキャンダルを写真週刊誌に報じられました。これは彼女も相当こたえていた。相手のタレントのファンから誹謗中傷、抗議が相当来ていましたから…」
高橋さんはInstagramでこうも綴っていた。〈また、SNSを中心として、事実無根の内容や、私の家族や友人に関する憶測に基づく、誹謗中傷を多く受けています〉これまでInstagramに写真や動画を投稿していた高橋さんだが、6月を最後に投稿をしていなかったといい、最近は周囲とも疎遠な状態になっていたという。
「最近はあまり誰とも連絡を取っていなかったようです…。学生時代は慶應義塾大学の仲間たちと楽しそうに遊んでいで、クラブでよく見かけました。誹謗中傷や国民民主党の公認取り消しがきっと辛かったのではないでしょうか」(高橋さんの知人)高橋さんのご冥福をお祈りしたい。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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