海上自衛隊は10日、ステルス戦闘機F35Bの運用に向け、10月から護衛艦「かが」が、米軍機を使った発着艦などの艦上運用試験を米国で行うと発表した。かがでF35Bが発着艦するのは初めて。「空母化」に向け必要な1次改修を終えており、短距離発艦や格納庫から甲板への移動などを行う本格的な試験だという。海自は各種データを収集し、実際の運用に備える考えだ。
防衛省は海洋進出を強める中国などを念頭に「広大な日本周辺の海空域の防衛には戦闘機の洋上発着艦能力が必要」として、護衛艦「いずも」と「かが」を改修。航空自衛隊が導入するF35Bを搭載して運用できるよう準備を進めている。
試験は10月5日から11月18日の予定で、米カリフォルニア州のサンディエゴ沖で実施。米海軍と米海兵隊の協力を得て、F35Bの発着艦や格納庫収容を繰り返し、所要時間や手順の確認、給油や誘導用の艦載機器が適しているかの点検などを行う。試験には空自隊員も参加する。
[時事通信社]