自民党の上川陽子外相は11日、党総裁選への出馬記者会見で、経済政策について「貯蓄から投資」の促進と所得再分配を確立することで「中間層を広げる」と訴え、格差是正に意欲を示した。地方空港の国際空港化、2034年以降見通しのリニア中央新幹線開業前倒しなど交通ネットワークの強靱化も打ち出した。
派閥裏金事件の関係議員の党処分見直しを否定。関係議員の公認を巡り、説明責任を果たす姿勢が必要だとの認識を示した。選択的夫婦別姓制度の導入について明言を避け「国民と対話し、一致した思いで作り上げることが大事だ」と述べるにとどめた。
防衛増税の停止に関しては「抑止力、防衛力を整備していく方向性を予算の見通しも立てて審議し結論が出ている」と言明。憲法改正へ国会での議論加速を促すとした。
解散した岸田派からは上川氏のほか、林芳正官房長官が既に立候補を表明。派閥にとらわれず推薦人確保したことを念頭に「私がスタートラインに立てたことが新しい自民党の姿を示す大きな一歩だ」と強調した。