山梨県知事、対抗馬だった県議や元市長らを名誉毀損で提訴…「職員を恫喝」投稿巡り

2023年1月の知事選で、相手陣営が投稿した動画の内容により名誉を毀損されたとして、山梨県の長崎幸太郎知事が、対抗馬として出馬した県議の志村直毅氏と、志村氏を支援した元甲府市長の宮島雅展氏ら5人を相手取り、約1100万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたことがわかった。提訴は昨年10月7日付。
提訴されたのは志村氏、宮島氏のほか、元韮崎市長の横内公明氏、元上野原市長の江口英雄氏、元県議の乙黒泰樹氏の計5人。
訴状によると、長崎知事は選挙期間中の23年1月19日に、志村氏のユーチューブチャンネル上に投稿された動画で、宮島氏、横内氏、江口氏から「知事が県職員をどう喝している」などと虚偽内容を発信されたと主張。知事に就任するのに不適当であるとの印象を与えられ、精神的な苦痛を受けたとしている。
長崎知事は24日にコメントを発表。「民主社会において守られるべきは、根拠と節度ある言論」などとしたうえで、「そうした前提や認識を欠いた誹謗中傷や人格攻撃、無節操なおとしめは自由な政治活動や選挙に携わる人間として許されるべきものではなく、断固として看過しない」とした。
一方、志村氏らは同日、甲府市内で記者会見を開いた。代理人弁護士は「訴状に記載された発言の内容と、実際の発言内容とが異なる」として訴えの棄却を求めた。また、志村氏は「相手の方を中傷したり名誉毀損したりするような主張はあってはいけない。私自身もこれまで何回も選挙をしてきたが、したことはない」と話した。

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