奈良・東大寺学園が教員36人に残業代未払い 労基署が校長ら3人と法人を書類送検

奈良市の「東大寺学園中学校・高等学校」を運営する学校法人東大寺学園が、教員36人の時間外・休日労働に対する割増賃金計約130万円を支払わなかったとして、奈良労働基準監督署は17日、労働基準法違反の疑いで、同法人と、法人理事でもある同校校長(64)、法人の事務局長(56)、同校の事務長(60)を書類送検した。
書類送検容疑は、昨年10月1日から同31日までの教員36人の時間外・休日労働に対する割増賃金計約130万円を所定の支払日の同11月20日に支払わなかったとしている。
同労基署によると、本来、計約145万5千円を支払わなければならなかったが、計約15万5千円しか支払っていなかった。未払い額はすでに全額支払ったとの報告を法人から受けたという。
同労基署が令和5年12月に時間外・休日労働に対する割増賃金の未払いがあるとして法人を是正勧告としたが、昨年11月に立ち入り調査したところ、再び未払いを確認したとしている。
同法人は取材に「タイムカードのような出退勤を管理するシステムがなく、教員の勤務状況が適正に把握できていなかった」とし、昨年12月に出退勤を管理するシステムを導入したという。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする