石破首相（自民党総裁）は１９日の参院予算委員会で、自民衆院議員１５人に１０万円の商品券を配布した問題について、「政治活動に使って、という気は毛頭ございません」と述べ、政治資金規正法には抵触しないとの考えを重ねて強調した。
首相は、配布した理由については「人付き合いが悪いだの、ケチだのと散々言われ、気にする部分が相当にあった」と釈明した。
一方、岸田文雄・前首相も首相在任中に開いた政務官との懇談会に合わせ、１０万円分の商品券を配布していたことが分かった。関係者が１９日、読売新聞の取材に明らかにした。
懇談会は２０２２年に首相公邸で開かれたものとみられ、商品券は百貨店の包装紙に包んであったという。岸田事務所は「個人の会合から政治活動としての会合などさまざまあるが、いずれも法令に従い適正に行っている」とのコメントを出した。
１８日の衆院法務委員会では、鈴木法相が２０年前の国会対策の話として、「野党にもスーツのお仕立て券という形で出していたという話も聞いた」と発言。野党側は訂正を求めている。
これに関連し、現在１４期目の自民の船田元衆院議員は１９日、「（配布は）過去にあったことは事実だ。そういう場に居合わせたこともある」と記者団に語った。