滋賀県東近江市教委は24日、市立中学校で県立高校の合否結果を生徒に伝える際、合格者と不合格者を取り違えるミスがあったと発表した。中学校が事前に作った受検者一覧表で2人のデータに入力ミスがあり、それを基に合否を伝えたため。
会見した市教委によると、中学校では事前に全生徒の受検する高校を記した「受検者一覧表」を作成しており、出願後、進路担当の教諭が1人でその表に受検番号を入力した。その際、2人の受検番号を取り違えて入力。12日に高校から合格者の受検番号が通知され、中学校では入力を誤った一覧表と照合して生徒に合否を伝えた。
不合格なのに合格と伝えられた生徒は高校の入学説明会に参加して、不合格だったことを知ったという。その際、高校から中学校に「不合格だった生徒が入学説明会に来ている」と連絡があり、ミスが発覚した。生徒が高校に合格発表を見に行くことは可能だが、同市では原則として中学校から生徒に合否を伝えているという。
不合格だった生徒はまだ進学先の選択肢が残っていたため、ほかの高校への進学が決まった。本来合格だった生徒は受検した県立高校に進学することになった。
中学校では、生徒の心のケアのためにスクールカウンセラーの派遣を提案。再発防止のため、今後は進路に関わる事務手続きは複数職員で点検し、同教委では手続きについてのマニュアルを作成するとした。
【長谷川隆広】