自民党臨時総裁選の実施の是非を巡り、読売新聞社が行った国会議員の意向調査では、政務三役で「賛成」の動きが広がっている実態が明らかになった。石破首相(党総裁)の下で昨年の衆院選以降、今年の東京都議選、参院選と大敗が続いており、中堅・若手を中心に立場を超えて、刷新を求める声が強まっている。
「(選挙での)民意を正面から受け止め、党は生まれ変わらないといけない。組織として結果責任を明確にすべきだ」
高見康裕・国土交通政務官は臨時総裁選に賛成する考えを示し、こう強調した。首相は参院選の「必達目標」として自民、公明両党で50議席を掲げたが、届かなかった責任を重くみている。
同様に賛成方針の斎藤洋明・財務副大臣は「選挙で多数を失った民意を踏まえ、謙虚かつ丁寧に国会運営をすべきだ」と指摘した。別の副大臣は「政府内にいるからこそ、展望を描けない首相の下で政治が停滞する現状に危機感を強めた」と賛成する理由を説明した。
調査(30日時点)に対し、賛成意向を示した副大臣・政務官は21人に上る。全体で47人の副大臣・政務官の半数に近い。賛同した議員名は公表されるため、首相側には「政府の一員として、賛成には回りにくい」(周辺)と見る向きが多かったが、もくろみは外れる公算が大きくなっている。
賛成方針を示す党幹部も複数おり、首相側による圧力は「反発され逆効果になっている」(閣僚経験者)のが現状だ。ある幹部は「臨時総裁選をやらないと党が分裂する」と訴えた。
議員間のつながりが残る派閥別(麻生派以外は解散)では、「賛成」は、旧安倍派が41%、麻生派51%、旧岸田派36%、旧茂木派54%、旧二階派48%だった。首相擁護派は「首相と距離がある旧安倍派が『石破降ろし』を主導している」とけん制してきたが、賛成は各派で広がりを見せている。
臨時総裁選を要求する動きは中堅議員が主体になっており、「賛成」議員120人のうち、衆院当選5回以下が63人だった。
一方、総裁選に反対する議員はベテランが目立つが、広がりを欠いている。衆院当選14回の船田元・元経済企画庁長官は「石破首相に諸課題に取り組んでもらいたい」と回答した。