三重県伊賀市教育委員会は22日、市立中学校2年生の音楽科の成績で改ざんがあったと発表した。校長の指示を受けた担任らが生徒54人分の1学期の成績について音楽の担当教員に無断で書き換えていた。市教委は7月下旬、改ざん前の成績に戻すよう学校に指導し、同校は生徒に通知表を配り直した。
市教委によると、音楽科の成績は筆記テストや実技、出席回数などを基に5段階で評価される。
担任らは7月9日、音楽の担当教員から受け取った2年生約140人の成績の一部について「筆記テストの結果と成績に差があり、生徒や保護者に説明しにくい」と校長に相談。校長は担当教員に理由を聞かないまま、担任らに書き換えを指示した。
校長は今月19日、保護者説明会で「子どもたちの尊厳を傷つける行為で本当に申し訳ない」と謝罪したという。
稲森稔尚市長は22日、「成績の改ざんは言語道断で、学校教育の信頼を失墜させる許されない行為だ」とコメントした。