上野動物園の双子パンダに最後のお別れ…観覧客「近くに来て気持ちの整理がついた」

東京・上野動物園の双子のジャイアントパンダ、シャオシャオ(オス)とレイレイ(メス)(ともに4歳)は25日、最終観覧日を迎えた。抽選に当たった4400人が感謝と別れを伝え、パンダ舎の外にもファンが集まった。27日に2頭が中国へ出発すれば、パンダは1972年の初来日後初めて国内からいなくなる。(松下聖、古賀章太郎)
観覧最終日のウェブ申し込みによる事前抽選の応募倍率は24・6倍。幸運な観覧客は午前10時15分から順次、思い思いのパンダグッズを身に着けて2頭と対面し、元気に動き回ったり竹を食べたりする姿を写真や動画に収めた。観覧は1頭あたり2分、計4分程度に限られた。
午後3時45分からの「最後の15分」の枠に当選した東京都世田谷区の動物看護師女性(57)は、コロナ禍中の2021年6月に2頭が生まれた後、同園がウェブに掲載した動画を見て癒やされたと振り返り、「重苦しい時に生まれてくれて、希望の光のようだった」。
この日、最後に見たシャオシャオは眠り、レイレイはもぐもぐと竹を食べていたといい、「マイペースな様子を目に焼き付けた。『生まれてきてくれてありがとう。中国でも元気でね』と伝えた」と話した。
抽選に外れたファンも午後からパンダ舎の周りに集まり始め、数百人が姿の見えない2頭との別れを惜しんだ。宇都宮市の会社員女性(57)は「パンダの近くに来て気持ちの整理がついた。国同士の関係もあって難しいかもしれないが、いつでも会える所にいてほしい」と願った。
2頭は27日に出発し、千葉・成田空港から空輸されて28日に中国四川省へ到着する見通し。同園の金子美香子副園長は「双子が生まれた時から見守ってくれた方々が最後の時を一緒に過ごしたいとの気持ちが伝わってきて、ありがたかった。上野の顔でもあるパンダが日本で見られなくなることはとても残念だが、温かく見送ってほしい」と話した。
20年に同省の森を再現して造られたパンダ舎「パンダのもり」にはしばらく他の動物を入れず、新たな貸与に備えて環境を維持する。

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