斎藤・兵庫知事「重く受け止める」 私的情報漏えいで不起訴

斎藤元彦・兵庫県知事らの疑惑を文書で告発した元県西播磨県民局長(故人)の私的情報を漏えいしたとして、地方公務員法(守秘義務)違反容疑で刑事告発された斎藤氏と、片山安孝・元副知事について、神戸地検は27日、不起訴処分(容疑不十分)とした。地検は「証拠が得られなかった」と説明した。
同じ容疑で書類送検されていた元県総務部長の井ノ本知明氏についても不起訴処分(起訴猶予)とした。
元局長は県政に関する疑惑を告発して2024年5月に懲戒処分を受けた。元局長は後に亡くなったが、公用パソコンに保存されていた、告発とは無関係の元局長の私的情報が外部に流れ、県内部の人物による漏えいが疑われる事態となった。
県が設置した第三者委員会の調査結果によると、私的情報は一部が印刷されて井ノ本氏に渡り、井ノ本氏が24年4月、県議3人に内容を説明。井ノ本氏が第三者委に、斎藤氏から「そのような文書があることを議員に共有しといたら」と言われたと説明したため、第三者委は、斎藤氏、片山氏の指示があった可能性が高いと結論付けていた。
これらを元に「斎藤氏が漏えいを命令・仕向け、片山氏も容認し、井ノ本氏が職務上知り得た秘密を漏えいした」とする刑事告発が出されていた。
地検によると、井ノ本氏については地公法違反が認められるとしつつ、公判が開かれれば私的情報が法廷で明らかになってしまうことや、井ノ本氏が停職3カ月の懲戒処分を受けていることを考慮し、起訴を見送ったとした。斎藤、片山氏については、地公法違反を認定するのに必要な証拠が得られなかったとした。
斎藤氏は27日、報道陣に「捜査当局が慎重かつ十分に捜査してきた結果の判断。県から情報が外部に流出したことは組織の長として重く受け止めたい」と述べ、片山氏も「(地検に)的確に判断いただいた」とコメントした。
一方、元局長の私的情報は、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首=名誉毀損(きそん)罪で起訴=らにも流出し、インターネット上で公開された。県は容疑者不詳のまま地公法違反容疑で告発していたが、地検は流出させた県職員を特定した上で、不起訴とした。「(県職員が)職務上知り得たと認定するに足りる証拠が得られなかった」とした。【木山友里亜、稲生陽、浜本年弘】

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