自衛官の国歌斉唱に批判殺到 過去にも「政治的行為制限」抵触事例

12日に都内のホテルで行われた自民党大会で、陸上自衛隊中央音楽隊の鶫(つぐみ)真衣3等陸曹が国歌を斉唱。SNSなどで「法に抵触するのでは」といった指摘が相次いでいる。
自衛隊法は第61条で「隊員は選挙権の行使を除き、政治的行為をしてはならない」旨、規定している。隊員の行為が法に抵触しているのではないかと、一部の野党議員やSNSで指摘が相次いでいる。自民党の鈴木俊一幹事長は13日の記者会見で「個人に対してお願いした」「特に問題はない」などと述べており、法には抵触しないとしている。14日には高市早苗首相が「法律的には問題ない」とコメント。同日に記者会見を行った陸自トップの荒井正芳陸上幕僚長も「不適切だったとは考えていない」などと見解を示した。
しかし、SNSなどには小泉進次郎防衛相が自身のX(旧Twitter)の投稿を削除したことや、個人に対して依頼したのにも関わらず制服を着用していたことなどについて批判が殺到しており、納得していない国民は多いようだ。
中道改革連合の小川淳也代表は、14日に「違法の疑いがある」とコメント。国民民主党の玉木雄一郎代表も同日、「疑念を持たれる行為は慎むべきだった」などと述べている。
自衛隊法への抵触が話題となったことは過去にもある。2018年、統合幕僚監部指揮通信システム部所属の幹部自衛官(3等空佐)が、民進党の小西洋之参院議員に対して暴言や不適切発言を行った。防衛省は、自衛隊法第58条「品位を保つ義務」に違反するとして、訓戒の処分を下した。
2025年には、沖縄県うるま市長選で、防衛大学校の学生が特定の候補者を応援する動画配信に関与。第61条「政治的行為の制限」に抵触する可能性があるとして、防衛省が調査を行った。
小泉氏は14日の会見で、自衛官の制服着用に対し「制服は常時着用義務がある」、SNS投稿の削除に関しては「事実関係等を確認するため」と説明。自民幹部らは「問題ない」としているが、批判は止まらない。今後どのような説明をしていくのか、多くの国民が注目している。

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