「イオンモール熊本」で発生した爆発事故で、犠牲となったアパレル従業員の女性(39)の告別式が4日、熊本市で営まれた。夫で喪主を務めた男性(39)は、着せられなかったウェディングドレスを会場に飾り、「生前に着させてあげたかった。遅くなったが、喜んでくれるといいな」と涙まじりにほほ笑んだ。
男性によると、女性はモール2階のアパレル店に勤務し、地震後に一度は屋外へ避難したが、施設に戻って爆発に巻き込まれたとみられる。夫婦は約15年前に結婚したが、式を挙げておらず、「いつかウェディングドレスを着て写真を撮ろうね」と約束を交わしていたという。
この日は親族を通じて譲り受けたドレスを式場に飾り、女性が好きだったピンク色のバラなどで祭壇を彩った。中学の同級生だった2人の友人らを含め数多くの人たちが参列し、花を手向けた。式の最後、ドレスとともに、夫婦で名付けた中学1年の長男(13)と同じ名前の花をひつぎに入れ、「なんで施設に戻ったんだ……。今までありがとう。子どものことを見守っていてね」と送り出した。
男性は式後、「本当に本当に長い1週間だった。まだ実感はわかないが、息子と一緒に妻の分も生きていく」と静かに語った。