福井県が県議に貸与している14金製の議員バッジについて、引退などで返還されて保管する69個のうち、11個が金メッキの複製品だったことがわかった。
県議会局によると、金の価格高騰などを受けて、8月にバッジの状況を調べて判明した。11個のうち5個は貸与されていた元県議が「本物を紛失した」と説明。残り6個は元県議が死亡しているか、誰が借りていたかわからないという。
バッジは初当選した県議に対し、県が購入して貸与。再選時は貸与を続け、引退などの際に返却してもらう。4月に購入した際は1個7万1500円だった。
複製バッジは1個3850円といい、県議が互助会から購入。本物の代わりに着用していたとみられる。本物の裏面には「K14」と記されているが、県議会局は返還された際に確認を怠っていた。
在職時に紛失して再交付を受ける場合は県議が費用を負担する必要がある一方、引退後に紛失を届け出た場合の規定はないという。県議会局は弁償を求めない方針で、「県も議員も管理に不備があった。バッジを貸し出す際の規定や管理体制を見直したい」とする。